Jul 09, 2010

100円から始められるFX

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北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)にとって最優先課題は零落した経済を立て直すことだ。国民が少なくとも飢餓から抜け出せるほど経済を回復させてこそ、前代未聞の3代権力世襲も軌道に乗る。経済と権力世襲は連動して動く歯車だ。金正日が5月に訪中したのも、経済支援も得て、権力世襲に対する中国の支持を受けるためだった。

しかし金正日が中国を訪問してから3カ月後、今度はシベリアへ行ってロシアのメドベージェフ大統領と首脳会談をするのを見ると、金正日は中国の経済支援規模・内容に不満を抱いているのは確実だ。金正日にとって急がれるのは、深刻な食糧難という火を消すと同時に、父・金日成(キム・イルソン)誕生100周年と強盛大国入りが重なった2012年の国家的な祭りに必要な現金、食糧とエネルギーだ。しかし朝中間で合意したという中国の経済支援、高尚な言葉でいうと経済協力は、すぐにお金になるというよりも、羅津(ナジン)・先鋒(ソンボン)と鴨緑江(アムノッカン)河口開発プロジェクトのように中・長期的な経済協力が大きな軸になっている。

金正日が中国に抱く最も大きな不満は、中国が3代世襲を黙認し、北朝鮮が延命できる程度の食糧とエネルギーを提供し、結果的に中国が北朝鮮資源の開発に対する独占権を確保するという経済協力に合意しながら、韓国に対する挑発行為をするな、6カ国協議に出て核問題議論に応じろと圧力を加えることだ。経済と権力世襲で弱みを握られ、北朝鮮の体制維持と将来を中国という一つのかごに盛った状況が、金正日にとっては不満を越えて不安の種でもある。

このため金正日は北朝鮮版北方外交の伝家の宝刀を持ち出した。それは冷戦時代に父の金日成が優れた手腕で遂行した中国とソ連の間の綱渡り外交だ。当時、中国とソ連は北朝鮮が相手側に寄るのを防ごうと経済・安保協力の競争を繰り広げた。金正日の今回のロシア訪問は多目的だ。大きな枠ではロシアの手を握って中国の独占的な対北朝鮮影響力を緩め、具体的には朝ロ経済協力の地平を広げ、冷戦時代のように中国とロシアの間に対北朝鮮支援競争を引き起こそうということだ。そこで最も具体的に、そして実現可能なものとして登場したのが、ロシア‐北朝鮮−韓国を連結するガスパイプライン建設事業だ。

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以前からロシアは、パイプラインを通してサハリンとシベリアで大量に生産されるガスを韓国に輸出することで得られる経済的な魅力と、それに伴う政治的な副産物に着眼している。韓ロ間では08年の首脳会談当時、ロシア−北朝鮮−韓国パイプライン建設を前提とし、30年間にわたり毎年750万トンのガスを輸出するという了解覚書が締結された。韓国としてはガス需要の20%を安く輸入できる魅力的な事業だ。

しかしガスパイプライン事業は北朝鮮の核問題が足かせとなり、進展がなかった。北朝鮮の核問題では政経分離の名分も通じない。北朝鮮には体制の安全が経済よりも優先される。北朝鮮の立場の変化は、中国に対する金正日の失望を待たなければならなかった。今がまさにその時だ。ガスパイプラインが北朝鮮を通過すれば、北朝鮮が受ける通過手数料だけでも年間1億ドルにのぼる。建設期間中に北朝鮮では大規模な雇用と物資に対する需要が生じる。首脳会談後の朝ロ関係の展望は比較的明るい。

ロシアにとっては、1992年のソ連崩壊後に中国に譲った対北朝鮮影響力の回復だけでなく、北核や平和定着など韓半島問題で国力に相当する発言権を取り戻す好機だ。それはまたロシアの念願事業であるシベリア開発とも直結する。シベリアは膨大な資源の海であり、韓国にとっても経済的なブルーオーシャンだ。北朝鮮に対するロシアの影響力の回復は韓半島問題の解決にもつながる。

韓ロ間で08年以降、パイプライン建設を含むシベリアエネルギー開発問題が着実に深く議論されてきたのは幸いだ。しかし今、私たちは極めて慎重に進んでいかなければならない。パイプラインプロジェクトに過度な政治的な意味を与えて北核と北朝鮮の挑発を取り上げれば、北朝鮮はまた対話の門を閉じるだろう。

韓半島問題の特性上、政治という馬車は経済という馬が経済の軌道の上を引くようにしなければならない。経済議論がパイプラインの実現で結実し、自然に開城(ケソン)と金剛山(クムガンサン)、そして南北の緊張緩和と北核につながるのを待つ、戦略的な忍耐が重要だ。韓国は5・24対北朝鮮措置を含む対北朝鮮強硬姿勢を緩めながらパイプライン事業の議論に歩調を合わせる必要がある。

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